愛犬に与えるおもちゃはどんなものがいいのか

犬を買い始めてすぐに悩むのは、愛犬にどんなおもちゃをあたえたらいいのだろうか、ということです。
これは確かに難しい問題です。多くの飼い主は、犬を留守番させたりする際にさびしいだろうとぬいぐるみを与えたりするかもしれません。また、別の方は知育用におやつが出てくるおもちゃなどを与えるかもしれません。
筆者も14歳になるボーダコリーが寂しかろうとクマとウサギのぬいぐるみを与えており、時々そのボーダーがウサギを抱えて寝ているのを見てほっこりしたりしています。

このようにおもちゃは、主に愛犬が寂しいのではないだろうかという思いで与えられるものと思いますが、筆者のところの犬のような余生を過ごしている場合は別として、これからしつけを入れていくとか、しつけしている最中のような若い犬の場合、与えるおもちゃによってはそのしつけの邪魔になってしまうこともある、ということを理解しておいたほうがいいかもしれません。

おもちゃに、目や手足のついたぬいぐるみを与えた場合、若い犬の殆どはそれを友達とは考えません。ずばり、それは獲物という扱いです。ですから、そのぬいぐるみをどの様に扱うかと言えば、首元に噛み付いたり、首を噛んだまま、振り回したり、しまいには腹を食いちぎったりしてしまうことが多くないでしょうか。そうです、子犬たちはそうして狩りや仕留めた獲物を始末する方法を学んでいるのです。

犬のしつけには、犬の元々の野生を引っ込めて、理性、人間との関係性を引き出すことが重要なのですが、そのようにただぬいぐるみを与えてしまうと野生がどんどん引き出されてしまうことが少なくないのです。

では、犬にどんなおもちゃを与えればいいでしょうか。おすすめは、犬の口の大きさにあったロープのおもちゃです。そして、それを犬に与えっぱなしするのではなく、それで犬と引っ張り子などをしたり、投げてあげてたりしてください。そのロープは人が犬と遊ぶための道具の位置づけとなります。そのロープを持ってきてくれたときには、ご主人さまが僕と遊んでくるんだ!と犬に理解させるようしましょう。

このようにすれば、愛犬はひとりよがりに遊ぶことではなく、人間と遊ぶことの楽しさ、ひいては人間と一緒に暮らすことの幸せについて理解してくれるようになるに違いありません。